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journal

yuwelのはじまり vol.2

不調との向き合い方
ー ゆらぎをのりこなすということ ー

鈴木七重さん(チムグスイ主宰)× 多田美咲(yuwel代表)

チムグスイ主宰・植物療法士の
鈴木七重さんとの対談、vol.2。

今回は「不調との向き合い方」をテーマにしています。

不調を感じたとき、
「どうにかしたい」「早く治さなきゃ」
そう思うのは、とても自然なことです。

でも今回の対話を通して見えてきたのは、
不調も、どう向き合うかで、
感じ方が大きく変わるということでした。

不調を悪いものではなく、
今の自分に起きているひとつの現象として受け取ってみる。

そうすると、振り回される感覚から
少し距離が生まれて、
ゆらぎを「のりこなす」視点が見えてきます。



<vol.1|からだの声を聞くということ はこちら>

不調を「治す」という意識より、
「全体を見る」ということ


多田:
受講されている生徒さんと一緒に同じ空間で過ごすと、いろんな方の、いろんな悩みがあるなと感じるんです。

体の不調とか、明確にこれを改善したいという意思のある方ももちろん多いですけど、みんな自分に向き合っていくと、
それ以上に、それまで問題だと思っていなかった部分に気づいていく。
そこが変わることで、結果的に、気にしていた不調が緩和されたり、付き合い方が分かってきたりする。
「許せるようになる」「受け入れられるようになる」ことで、変わっていく方が多いですよね。

その症状ばかりをセンシティブに見るのではなくて、もっとおおらかに、自分の体調や性格を捉えられるようになる。
「しょうがないね、じゃあ一緒に付き合っていこうか」って、そんな感覚に変わったのが、私にとっても大きな変化でした。

鈴木:
本当にそうなんですよね。
症状だけを見てケアをして、その症状が消える、ということは、実はなかなかなくて。
その症状を起こしている「私」という全体が理解できると、その症状は不具合、不調ではなくて、この全体の中で見たときの最適解のサイン、お知らせだったんだな、というふうに見えてくる。

ネガティブがポジティブになる、
そして最終的には、ニュートラルな、「ただの現象」としてありのままに見られるようになる感じかな。そこまでいくと、「私全体」をそのまま肯定できるようになる。
悪いことが起きていたわけじゃなかった、って。

感情は自然現象、天気のようなもの


多田:
講座や本の中で、感情を「天気」にたとえるお話が印象的でした。
ポジティブな感情が良い、ネガティブな感情がダメ、ということではなくて、感情は自然現象で、天気のようなものだという考え方ですよね。

鈴木:
自分の思い通りにならない、ままならないことって、体のことだけじゃなくて、日常の中にもたくさんありますよね。
明日が雨とか、寒い、暑いとか。思い通りにならないことのほうが、実は当たり前。自然の世界の中では、それが特別なことじゃない、という感覚があるんですよね。

感情も同じで、良い、悪いと判断するものというより、そのときどきに起きてくる自然な反応。だから、無理にコントロールしようとしなくてもいい。

自分の問題や悩みって、同じレイヤーにいる限りは、ずっと「問題」であり続けてて。でも、視点や考え方、レイヤーが変わった瞬間、それが問題じゃなくなることがある。捉え方が変わると、解決の方法も自然と見えてくる。
だから、「ここに居続ける」んじゃなくて、違うレイヤーに連れていく。講座の中でやっているのも、きっとそういうことだと思っています。

多田:
はい。自分を俯瞰して見る感覚というか、自分をあやしている感じに近いと感じます。「今日は機嫌が悪いね」「なんか嫌なことありましたか?」みたいに。

チムグスイでは、まず体の仕組みを学ばせていただきますよね。その尊さが分かった上で俯瞰して見ると、「そりゃそうだよね」「今日は機嫌悪くもなるよね」って、自然に自分に声をかけられる。客観的に自分と会話することが、からだの声を聞くことに近いと感じてます。

鈴木:
そうそう。理解できるようになりますよね。
そうすると、ただの現象として見られるようになる。それは続くものでもないし、固定されたものでもない、ということも分かってくるしね。

ゆらぎに気づく、ということ

多田:
不調って、本当にそのときどきの要因で出てくるものだなと。
セルフケアをして、気になっていた不調が少し緩和したとしても、季節が変われば、「攻略できた」と思っていたことが、また違う形でやってくる。
梅雨で湿気が来たらまたつらくなったり、急に寒くなると、また不調を感じたり。外部環境は常に変わるし、ストレスのきっかけも、自分の意思とは関係なくやってくる。

そう考えると、本質的に大事なのは、「これを飲む」「これをする」というタスクよりも、今の自分は、何をしたらご機嫌になりますか?という意識や価値観を持てるかどうかなんだなと感じました。
それが分かってくると、自分の意思とは関係なく変動することが起きても、自分のスタンスは一貫していられる。そこが、私自身が一番「変われた」と体感できたところでした。

鈴木:
そうですよね。
心も体も自然そのものだから、移ろうのが当たり前だし、変化するのが当たり前。むしろ、移ろい、変化することで、自分を守っているとも言えますよね。
外の環境と呼応して、それに調和するために移ろい、変化している。

だから本当は、そうすることで「私という全体」を、いつも最適解に保ちながら、バランスを取っている。

その波を、どう乗りこなすか。
大きな波にしないために、小さいうちにケアをする。
そう考えるだけで、全然違ってくるよね。

多田:
それを知らなかった頃は、その波に振り回されて、不調と自分が一心同体になってしまっていた気がします。

でも、それが「からだからのサイン」だったり、「最適解としてのお知らせ」だと捉えられるようになると、ちゃんと乗りこなせるようになる。
その価値は、本当に大きいなと感じます。

鈴木:
不調が小さいうちに気づいて、ちゃんとケアしてあげると、
大きな波にならずに済む、というのは確かにありますよね。

多田:
本当にそうですよね。
「なんとなく疲れている」「なんとなくしんどい」。
そう感じている方は、きっと多いと思います。

でも、強い症状が出る前に、その状態をやわらげる方法や、向き合い方があることは、まだあまり知られていない気がしていて。

鈴木:
植物療法って、痛くなった時に頭痛薬の代わりに飲むハーブとか、生理痛が起きた時に飲むハーブみたいに、症状が出てから使うイメージが強いけど、本当は、ゆらぎの手前で使うほうが、ずっと楽。
そこは、西洋医薬がなかなかカバーできない領域でもあるから、私は、そこにこそ価値があると思っています。


不調は、どうにかして消すものではなく、
今の自分の状態を知らせてくれるサイン。

そのことに気づけるようになると、
ゆらぎとの距離の取り方も、
日々の過ごし方も、少しずつ変わっていきます。

ここまでの対話を通して見えてきたのは、
不調や感情そのものを変えようとすることよりも、
それをどんな視点で受け取っているかが、
向き合い方を大きく分けている、ということでした。

対談最後のvol.3では、「休むこと」について。
立ち止まるのではなく、前に進むための休み方を、お話ししていきます。

<PROFILE>

鈴木七重 | 主宰/∴chimugusui Inc. 代表・植物療法士

武蔵野美術大学卒業後、企画デザインの仕事を経て、自身の不調改善のために自然療法を取り入れる。生活をシンプルにし植物の力を取り入れるうちに、不調が改善し心身が調和していく体験から本格的に植物療法を学ぶ。2009年より講師として活動。2013年より“∴chimugusui”をスタート。
成分や効果効能だけに囚われず、からだや心という自然を信頼し繋がることを大切にしたセルフケアを伝える。「心身一如」とも言えるその東洋的なアプローチで起きる変化は、体調の改善のみならず、在り方に本質的な変化を促すため、植物を使ったマインドフルネスと呼ばれる。

Instagram
@nanaesuzuki_chimugusui
@chimugusui



多田美咲 | yuwel代表

自身の不調をきっかけに植物療法と出会い、セルフケアブランドyuwel(ユエル)を立ち上げる。
化粧品・美容領域でのブランド企画・マーケティングの経験を背景に、日々のゆらぎに寄り添うブランドの企画・運営を行っている。


Instagram

@ yuwel_official

@ misakitada_yuwel