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journal

yuwelのはじまり vol.1

からだの声を聞くということ
ー ゆらぎは、わたしたちを守るサイン ー

鈴木七重さん(チムグスイ主宰)× 多田美咲(yuwel代表)

yuwelは、植物療法との出会いから始まりました。

植物療法を学ぶ中で、大きな影響を受けたのが、
チムグスイ主宰・鈴木七重さんです。

長年にわたり植物療法の実践と教育に携わり、
多くの人の不調や生き方に向き合ってきた七重さん。

チムグスイでは、植物療法を知識として学ぶだけでなく、
からだの感覚に目を向けることを、大切にされています。

yuwel代表・多田美咲もまた、自身の不調をきっかけに七重さんのもとで学び、植物療法を通して、自分のからだと向き合う時間を重ねてきました。

この対談では、教える立場と、学び続ける立場。
それぞれの視点から、「からだの声を聞く」という感覚について、語り合っています。

不調のはじまりは、
「頑張り続けていた」ことだった


多田:
今日は、七重さんと、からだの声を聞くことや不調との向き合い方について、ゆっくりお話しできたらうれしいです。

私自身、植物療法に出会ったのは、30代後半で、心身ともに本当に疲れていた時期でした。仕事の中でうまくいかないことが増え、考えすぎて眠れなくなっていって。
お腹が空かないという状態になっていました。同僚に「ちゃんとご飯食べてる?顔色が悪いよ」と心配されても、その頃の私は、自分を大事にするという発想自体がなかったんです。

鈴木:
頑張らないと、って思ってたんですよね。

一生懸命、ちゃんとやらなきゃって。

多田:
はい。今振り返ると、本当に分かりやすいからだのサインだったなと思います。でも当時は、そこまで気づけなかったんですよね。

鈴木:
その状態だったら、そうなるよねっていう感じはありますよね。

多田:
本当にそうで。今は「そりゃそうだよね」って思えるんですけど、その時は、そんなふうに自分を見られる余裕もなくて。

そんなとき、たまたま休暇で訪れた三重のVISONで、チムグスイさんのプロダクトと、七重さんの本に出会いました。その本を読んだとき、目の前の不調と、「いつか自分のブランドをつくりたい」と漠然ともっていた想いが、不思議と重なった感覚があったんです。「これを、私なりの視点で届けられたら、すごく意味のあることかもしれないな」そう感じたことが、植物療法を学び始めたきっかけでした。

多田:
七重さんも、植物療法を深めていかれたきっかけは、ご自身の不調だったと伺いました。

鈴木:
そうなんです。とにかく不調が多くて。

最初は、仕事にしようなんて全然思っていなかったんだけど、肌のトラブルがひどかったから、まずは無添加の石けんを作ろう、というところから始まりました。そこからアロマを学んで、「こんなことにも使えるんだ」と知って、暮らし方や食の選び方も、少しずつ変わっていって。気づいたら、不調がどんどん楽になっていたんです。

それと同時に起きたのが、自分の内側とつながる、という感覚でした。当時は、今みたいにオーガニックや無添加が一般的じゃなかったから、世の中で「よい」とされているものや、社会の枠から、少し外に出るような感覚もあって。

不調に向き合うことを通して、世の中のレールとは別に、本当に自分がやりたいことや、幸せを感じることは何なのかを、見つめ直すようになっていったんです。そうして少しずつ自由になっていった先で、「これが自分らしさなんだ」と腑に落ちる瞬間があって。それは、とても大きな感動でした。

この体験に近いものを、誰かにも届けられたらいいなと思って。植物が好きだったことと、自分自身が長く不調と向き合ってきたこと。その実体験があったで、あらためて知識として本格的に植物療法を学びました。

「からだの声を聞く」は、特別なことじゃない


多田:
七重さんのお話を聞いていると、チムグスイの植物療法は、知識だけを学ぶというよりも、自分と対話するための入口のように感じます。

鈴木:
そうかもしれないですね。

自分自身が植物療法で不調を改善してきたから、スクールに来てくれる人にも、ただ知識を伝えるだけじゃなくて、本当によくなってほしいと思っていて。
そう考えると、「今、自分のからだはどう感じているか」に気づくことが、どうしても必要になってくる。だからチムグスイでは、知識と「からだの声を聞くこと」を、同じくらい大切にしています。

不調を改善するために伝えてきた「からだの声を聞く」という行為が、結果的に、自分らしさを知ることとも重なっていったのかもしれません。

多田:
からだの声を聞くって、本当は、特別なことじゃないですよね。食べすぎたら、次の日からだが重いとか、そういう感覚は、誰でも持っている。
そこから一歩踏み込んで、自分を少し観察するようになると、自分が何を心地よいと感じているのかが見えてきて、自然と自分にあうケアが選べるようになってくる。
自分のからだの声を聞き始めてから、去年より、今年のほうが楽だな、と感じることが増えました。

鈴木:
3年、5年って単位でも、どんどん変わってきますよ。

植物療法が寄り添えること


鈴木:
今、チムグスイでやっていることって、ものすごく状態が悪い方が、たとえばマイナス5からマイナス3や2になる、あるいはゼロになる、というところだけを目指すというよりも、ゼロになったその先で、さらにプラス1へ進んでいく。
「よりよく生きていく」方向へ向かっていける、そんな領域を担当したいと思っているんです。
そこを担える場所って、実はすごく少ないな、と感じています。

多田:
不調があるときって、「何かしなきゃ」って思うけれど、じゃあ具体的に何をすればいいのか、分からないことが多いですよね。病院に行っても、「食事に気をつけてください」「しっかり寝てください」と言われるけど。

鈴木:
「ストレスをためないようにね」って言われたりね。

多田:
はい。でも、それが難しい。
なにからどう始めたらいいの?って思っていました。

そんな以前の私のような方にとって、yuwelが発信する情報や商品が、毎日にそっと寄り添うセルフケアの選択肢のひとつになれたらいいなと思っています。

「からだの声を聞く」

そう聞くと、少し特別な感覚のように
感じる方もいるかもしれません。

でも、この対話を通して浮かび上がってきたのは、
それが決して特別な人だけのものではなく、
本当は誰の中にも、すでにある感覚なのだということでした。

不調やゆらぎを、「なくさなきゃいけないもの」
「うまく抑え込むもの」として扱うのではなく、
今の自分を守ろうとしてくれている
サインとして受け取ってみる。

その視点を持つだけで、からだとの関係は、
少しやさしいものになるのかもしれません。

次のvol.2では、
不調を「どうにかするもの」ではなく、
どう向き合い、どう受け取っていくのか。
その視点について、さらに掘り下げていきます。

<PROFILE>

鈴木七重 | 主宰/∴chimugusui Inc. 代表・植物療法士

武蔵野美術大学卒業後、企画デザインの仕事を経て、自身の不調改善のために自然療法を取り入れる。生活をシンプルにし植物の力を取り入れるうちに、不調が改善し心身が調和していく体験から本格的に植物療法を学ぶ。
2009年より講師として活動。2013年より“∴chimugusui”をスタート。
成分や効果効能だけに囚われず、からだや心という自然を信頼し繋がることを大切にしたセルフケアを伝える。「心身一如」とも言えるその東洋的なアプローチで起きる変化は、体調の改善のみならず、在り方に本質的な変化を促すため、植物を使ったマインドフルネスと呼ばれる。

Instagram
@nanaesuzuki_chimugusui
@chimugusui



多田美咲 | yuwel代表

自身の不調をきっかけに植物療法と出会い、セルフケアブランドyuwel(ユエル)を立ち上げる。
化粧品・美容領域でのブランド企画・マーケティングの経験を背景に、日々のゆらぎに寄り添うブランドの企画・運営を行っている。

Instagram

@ yuwel_official

@ misakitada_yuwel