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ゆらぎのはなし

夏に自律神経が乱れるのはなぜ?
ーだるさ・眠れない・やる気が出ない日にー

からだが重い。
食欲がわかない。
眠っても疲れが取れない。
やる気が、なかなかわいてこない。
夏がつづくと、こんな日が増えていませんか。


その多くは、気持ちや体力の問題というより、自律神経の消耗が関係しているのかもしれません。

この記事では、夏に自律神経が乱れる理由を、からだのしくみから見ていき、今日から取り入れられるセルフケアを6つ、ご紹介します。

夏、自律神経が乱れるのはなぜ?

夏は、自律神経に4つの負担が重なる季節です。

自律神経は、体温や発汗、心拍などを、意識しなくても調整しつづけています。活動のアクセル(交感神経)と、休息のブレーキ(副交感神経)が切り替わりながら、からだのバランスを保っています。夏は、この調整の出番が一気に増えます。

・寒暖差:冷房の効いた室内と、暑い屋外。その行き来のたびに、からだは体温を調整し、自律神経が消耗していきます。
・冷え:冷たい飲みものや冷房で、おなかまわりが内側から冷えやすくなります。
・発汗:汗とともに、水分やミネラル(マグネシウムなど)が失われがちです。
・熱帯夜:深部体温がゆるやかに下がることで深い眠りに入りますが、夜も暑いと下がりきらず、眠りが浅くなります。

これらが同時に重なると、アクセルとブレーキの切り替えに時間がかかり、バランスが崩れやすくなります。

自律神経そのもの、交感神経と副交感神経の切り替えについては、「自律神経と、ゆらぎのしくみ」でくわしく書いています。ぜひあわせて読んでみてください。

夏に出やすい、こころとからだのサイン

自律神経の乱れは、こころとからだの両方にあらわれます。

・強いだるさ、疲れが抜けない
・食欲がわきにくい
・眠っても、朝すっきりしない
・やる気が出にくい、気持ちがのらない
・頭が重い、ぼんやりする

これらは、からだが「少し無理をしているよ」と伝えている、合図のようなもの。責める気持ちより、まず「今のからだに何が合うかな」と、目を向けるところからはじめてみましょう。

夏の自律神経をととのえる、6つのセルフケア

1. 寒暖差から、からだを守る

屋内外の温度差は、夏に自律神経が消耗する、いちばんの入り口になりやすいところです。「冷やしすぎない工夫」がきいてきます。
冷房の風が直接あたらないようにする、薄手の羽織りを一枚そばにおいて、首・おなか・足首を冷やさない。室温は26〜28℃、湿度は40〜60%が、ここちよさの目安とされています。

2. 冷たいものはほどほどに、内側から温める

冷えは、めぐりの停滞やだるさにつながります。冷たい飲みものは控えめに、常温の飲み物で水分補給して、冷房が効いた環境では白湯やあたたかいハーブティーを。ゆっくり噛んで食べることも、消化器へのいたわりになります。内側があたたまると、副交感神経がはたらきやすくなります。

3. 水分とミネラルを、こまめに補う

汗で失われるのは、水分だけではありません。ミネラルも一緒に出ていきます。のどが渇くと感じる前に、水分はこまめに補給。水分と塩分を含むみそ汁や、マグネシウムを含む食材(豆腐、海藻、ナッツなど)を、積極的に取り入れてみてください。

4. 夜は、ぬるめの入浴で深部体温をととのえる

深部体温がゆるやかに下がると、眠りに入りやすくなります。就寝の1〜2時間前に、38〜40℃のお湯へ、15分ほど。42℃を超えると交感神経が優位になり、かえって寝つきにくくなるといわれています。夏こそ、シャワーだけで終わらせず、湯船でゆるむ時間をつくることがおすすめです。

5. 朝の光で、一日のリズムをつくる

朝の光を浴びると体内時計が整い、その夜の眠りにもつながっていきます。起きたらカーテンを開けて、窓をあけて外の空気を感じる、そのまま深呼吸。朝の時間が、夜のここちよい眠りにつながっていきます。できるだけ同じ時間に起きることも大切。一日のリズムをそっと支えてくれます。

6. 香りと呼吸で、切り替える

張りつめた交感神経は、香りと深い呼吸で、ゆるんでいきます。お好きな香りのアロマオイルを手首や首元にやさしくなじませる。夏の日中には、すっきりとした香りのローズマリーやペパーミント、レモンなどがおすすめ。夜には、リラックス効果の高いラベンダーやベルガモット、フランキンセンスなどを。
鼻から4秒吸って、口から8秒かけて、ゆっくり吐く。植物のちからを借りると、自然と気持ちがきりかわっていきます。

夏の不調は、季節のリズムのなかで、からだが精いっぱい対応している証でもあります。

ご紹介したことで、気になるものがあればひとつだけでも、ぜひ試してみてください。からだが「あ、いいな」と思えたら、それがあなたに合っているサインかもしれません。
ゆらぎと少し上手に付き合えるきっかけになればうれしいです。

参考:環境省「熱中症環境保健マニュアル」/厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」/小林弘幸『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』(日本文芸社)